「食べた方が痩せる」ということはよく言われています。
「食べない方が痩せる」なら分かりますが、「食べた方が痩せる」というのは一体どうい理屈なのでしょうか?
そんな疑問を持っている人のために、「なぜ食べた方が痩せるのか?」「具体的に何を食べれば良いのか?」について考えていきます。
食べないダイエットが失敗する理由は?
まずは、食べないダイエットが失敗する理由を考えていきましょう。
食べないダイエットが失敗する理由は、主に次のようなことに原因があります。
三大栄養素の代謝が悪くなる
人間は、カロリーが含まれた食べ物をとることで、生きていくことができます。
具体的には、三大栄養素の「糖質」「脂質」「タンパク質」がカロリーを含んだ栄養素です。
しかし、これらの三大栄養素は、単独ではエネルギーに変わることができません。
具体的には、体内のビタミンB群が不足していれば、エネルギーには変わらずにそのまま体脂肪として体に蓄えられてしまいます。
例えば、糖質が多く含まれている白米を食べても、糖質をエネルギーに変えてくれる「ビタミンB1」が不足していれば、糖質はエネルギーに変わらずにそのまま脂肪になるのです。
この、カロリーが含まれた栄養素をエネルギーに変えることを「代謝」と言います。
つまり、いくら食べないダイエットをしても、ビタミンB群が不足していれば代謝が悪くなり、食べた物がそのまま体脂肪として蓄えられてしまうのです。
体が省エネモードに切り替わる
食べないダイエットを続けていれば、当然ながら体内に入ってくるカロリーが少ないといった状態が長期間続くことになります。
カロリーが不足すれば、人間は生きていくことができません。
そのため、人間の体の防衛本能により、少ないカロリーでも生きていける「省エネモード」に切り替わることになるのです。
省エネモードと言えば聞こえは良いですが、実際には生命維持を最優先にすることで、脳や内臓に送られる栄養素は極限まで減らされることになります。
結果的に、少ないカロリーで生きていくことができるようになりますが、ダイエットという観点で見れば最悪の状態です。
カロリー消費が少なくなるので、いくら食べる量を減らしても体脂肪が減ることはありません。
思考力や集中力が低下して、体が不健康になっていくという状態が続くだけになります。
なぜ食べた方が痩せるのか?
食べないダイエットが失敗する理由についてお話してきました。
では、なぜ食べた方が痩せるのでしょうか?
食べた方が痩せるのは、三大栄養素の代謝を上げる栄養素をとることで、体を活発な状態に保つことができるからです。
三大栄養素の代謝が良くなることで体脂肪がつきにくくなり、体が活発な状態になれば消費されるカロリーをぐんと上げることができます。
とはいえ、何でもお腹いっぱいに食べていては、やはり脂肪がついてしまうでしょう。
まずは、三大栄養素の代謝を上げるために必要な栄養素をとっていくことが大切です。
三大栄養素の代謝を上げるためには具体的に何を食べれば良いの?
三大栄養素の代謝を上げるためには、どんな栄養素が含まれているものを食べれば良いのでしょうか?
1つずつ確認していきましょう。
糖質の代謝を上げる:ビタミンB1
糖質は、人間のメインエネルギーになる栄養素で、不足すれば脳や内臓が機能低下したり、筋肉に力が入らないなどの悪影響が出てしまうでしょう。
それと同時に、糖質はとりすぎると脂肪になりやすい栄養素でもあるので注意が必要です。
糖質の代謝を上げるために、豚肉や大豆などに多く含まれるビタミンB1を多く食べましょう。
毎日食べるなら、納豆や豆腐が食べやすくてオススメです。
脂質の代謝を上げる:ビタミンB2
脂質は、細胞膜やホルモンをつくる原料となり、体温調整をはじめ、体の様々な機能に関係している栄養素です。
しかし、現代の食生活において脂質が不足することは少なく、普通に食事をしていれば十分に脂質をとることができます。
人間が美味しいと感じるものに多く含まれているので、食べすぎには注意が必要です。
脂質の代謝を上げるためには、牛乳や鶏卵に含まれているビタミンB2をとりましょう。
卵料理を必ず一品食べるようにすれば、飽きずに無理なくビタミンB2をとっていけます。
タンパク質の代謝を上げる:ビタミンB6
タンパク質は、筋肉や肌、爪や髪、内臓などの材料になる栄養素です。
また、酵素の材料、細胞分裂や体調維持、獲得免疫機能など、役割は多岐に渡ります。
タンパク質が不足すると、肌や髪はガサガサになり、風邪も引きやすくなってしまうでしょう。
三大栄養素の中では不足しがちなので、タンパク質は意識してとっていくことが大切です。
タンパク質の代謝を上げるビタミンB6は、かつおやバナナ、鶏むね肉に多く含まれています。
オススメは鶏むね肉で、タンパク質とビタミンB6を同時にとることができるのです。
また、おやつ代わりにバナナを食べれば、摂取カロリーも減るので一石二鳥でしょう。
色々な物を食べてビタミンやミネラルを積極的にとっていこう
三大栄養素をエネルギーに変えるためには、ビタミンB群が必要ということをお伝えしてきました。
ビタミンB群以外にも、ビタミンやミネラルは多くの種類があります。
そして、ビタミンやミネラルは、人間の体にとって必須の栄養素です。
人間の体は、どの栄養素が不足しても働きが悪くなり、結局は消費されるカロリーが減少してしまうでしょう。
正しく痩せていくためには、必要な栄養素を十分にとり、体の機能を活性化させて消費カロリーを増やしていくことが大切です。
色々な食材を少しずつ食べて、ビタミンやミネラルを積極的にとっていきましょう。
まとめ
- 「食べた方が痩せる」ということはよく言われている
- 食べないダイエットが失敗するのは、「三大栄養素の代謝が悪くなる」「体が省エネモードに変わる」などが主な理由
- 食べた方が痩せるのは、三大栄養素の代謝を上げる栄養素をとることで、体を活発な状態に保つことができるから
- 糖質の代謝を上げるには「ビタミンB1」、脂質の代謝を上げるには「ビタミンB2」、タンパク質の代謝を上げるには「ビタミンB6」が必要
- 色々な食材を少しずつ食べて、ビタミンやミネラルを積極的にとっていくことが大切
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