筋トレを続けていると、「何だか筋肉に力が入らない」「前回余裕だった重量が持てない」「あまり回数をこなせない」といった現象が起こることがあります。
そのため、「筋肉が減ったのかも!」と心配になってしまう人も多いのではないでしょうか?
今回は、筋トレで力が入らない原因と対策について、一緒に考えていきましょう。
筋トレで力が入らない原因と対策を考えよう
では、筋トレで力が入らない原因と対策について、1つずつ考えていきましょう。
考えられる主な原因は、次の通りです。
【その1】体重が減ったから
ダイエットの一貫として、筋トレに取り組んでいる人も多いのではないでしょうか?
そのこと自体は何の問題ありません。しかし、ダイエットで体重が減ってしまうことで、脂肪と一緒に筋肉も減少してしまうことになるのです。
つまり、ダイエットしながら筋トレをしていると、筋肉が増えていくどころか減ってしまうことだって十分にあり得ます。
その結果、今まで扱えていた重量が持てなくなり「力が入らない」思い込んでしまうのです。
「いやいや、筋肉はどんどん大きくなっているよ!」という人は、一度「体組成計」などで体の筋肉量を計測してみることをオススメします。
体組成計で筋肉量をチェックしてみると、意外と筋肉量が増えていないことが多いのです。
なぜなら、体の表面を覆っている脂肪が少なくなることで、筋肉量が増えていなくても必然的に筋肉が体の表面に浮き上がってしまいます。
筋肉が体の表面に浮き上がってくれば、筋肉量が増えたと勘違いしてしまうかもしれません。
筋肉の成長を優先したい場合は、ダイエットを中断するか少し緩めることをオススメします。
反対に、ダイエットを優先したい場合は、今のままでもOKです。
また、効率は悪くなってしまいますが、ダイエットと筋トレのバランスがうまく取ることが出来れば、ダイエットをしながら筋肉を少しずつ成長させることも可能だと言えます。
【その2】糖質(炭水化物)が十分にとれていないから
エネルギーが足りなければ、筋トレで力が入らなくても当然です。
では、筋トレをするためのエネルギー源となるものは、一体何なのでしょうか?
筋トレを動かすためのエネルギー源となるのは、主に筋肉中に蓄えられている「グリコーゲン(糖質が貯蔵されやすいように変化したもの)」です。
つまり、食事からあまり糖質をとっていなければ、筋肉中に蓄えられているグリコーゲン量が少なくなってしまうため、筋トレで十分な力を発揮することが出来なくなります。
筋肉を少しでも早く大きくしたいあまり、筋肉の材料となる「タンパク質」ばかりを好んで食べている人も多いのではないでしょうか?
タンパク質でお腹が膨れてしまえば、十分な糖質をとることが出来ません。
もちろん、タンパク質をとることは重要です。しかし、強度の高い筋トレを行うためにも、まずは十分な糖質をとることをオススメします。
糖質は脂肪になりやすい栄養素ですが、筋トレでしっかりと消費していれば、そこまで多くの脂肪が付くことはないでしょう。
【その3】オーバーワークになっているから
特に、真面目な人に多いのが「オーバーワーク」です。
簡単に言えば、前回の筋トレの疲労が回復していないにも関わらず、またキツイ筋トレを始めてしまっている状態のことを指します。
前回の筋トレの疲労が回復していなければ、力が入らなくても当然だと言えるでしょう。
オーバーワークの疑いがある人は、思い切って1週間ほど筋トレを休むことをオススメします。
筋トレは、やった分だけ筋肉が大きくなる訳ではありません。
それどころか、筋トレは筋肉を破壊する行為であるため、やり過ぎることで逆に筋肉が減少してしまうこともあり得るのです。
一般的には、破壊された筋肉が回復するためには「約48時間〜72時間」かかると言われています。
つまり、筋トレは「3日に1回程度」行うことが最適なのです。
どうしても毎日のように筋トレをしたい人は、「分割法」で毎日違う部位を鍛えていくという方法を利用していきましょう。
【その4】神経系が疲労しているから
そもそも、私たちの筋肉はどうやって動いているのでしょうか?
簡単に言えば、脳から「筋肉よ動け!」という命令が神経を通って筋肉に伝えられることで、ようやく筋肉が動いているのです。
つまり、「筋肉に力が入らない」という状況は、決して筋肉だけに原因があるとは限りません。
良くあるパターンとしては、「神経系の疲労」です。
神経が疲労することで、脳からの命令をうまく筋肉に伝えることができず、結果的に「筋肉に力が入らない」という状況になってしまいます。
では、神経系が疲労する原因は何でしょうか?
神経系が疲労してしまう主な原因は「高重量で筋トレをやりすぎているから」です。
いつも限界ギリギリの高重量で筋トレをするほどに、神経系の疲労をどんどん蓄積していくことになってしまうでしょう。
そして、神経系の疲労を回復させるためには、最大で2週間の時間がかかると言われています。
「筋肉に力が入らない」という状況を回避するためには、筋トレで神経系を疲労させすぎないことが大切です。
そのためにも「高重量で筋トレをやりすぎない」「軽重量で筋トレをする日をつくる」「MAX重量に挑戦しすぎない」といった対策をしていきましょう。
【その5】睡眠が十分にとれていないから
睡眠が不足する状態が続くと、少しずつ体が弱っていくことになります。
「力が入らない」なんてことはもちろん、「集中力が無くなる」「体力が無くなる」「免疫力が無くなる」など、生活面でも色々なデメリットを受けることになるでしょう。
では、どれくらいの睡眠をとれば良いのでしょうか?
一般的に、一番良いとされている睡眠時間は「7時間」だと言われています。どんなに忙しくても、生活の無駄を省いて最優先で睡眠時間を確保していきましょう。
また、同時に「質の良い睡眠」をとるための工夫もしていくことも大切です。
どれも簡単にできるものばかりなので、ぜひ自分の生活に取り込んでみてください。
【その6】筋トレが上達してきたから
スポーツや仕事、家事などと同様に、筋トレも続けることで少しずつ上達していきます。
では、「筋トレが上達する」とは、どういう意味なのでしょうか?具体的には、「ターゲットの筋肉にのみ、うまく負荷をかけられるようになること」です。
これは、筋トレのフォームが安定して、筋トレの負荷が「周りの他の筋肉」や「関節」に逃げてしまわなくなったことを意味しています。
つまり、「軽い重量でも十分に筋肉を追い込めるようになった」ということで、「筋トレで力が入らない」というのは勘違いかもしれません。
勘違いかどうかは、筋肉が成長しているかどうかで見分けることが可能です。
今までと同じ重量が持てなくなったとしても、筋肉が成長しているなら「筋トレが上達した」という事なので、何の問題も無いでしょう。
【その7】たまたま調子の悪い日だったから
どんなに規則正しく生活していたとしても、人間なので調子の悪い日はあるでしょう。
つまり、自分では絶好調のつもりだったとしても、「筋トレで力が入らない」といった調子の悪い日も出てきます。
そんな時は調子の悪いの原因を探すのでは無く、「今日は調子が悪いから軽めの重量でやるか」と割り切って筋トレをするのが良い方法です。
とはいえ、調子の悪い日が続くようなら、何か原因があるのかもしれません。
その時は、思い切って筋トレから離れてみるのはどうでしょうか?1週間〜2週間トレーニングを休んだとしても、筋肉は減少しないことが分かっています。
体調やモチベーションを回復するためにも、長期で休んでみるのも良いでしょう。
筋トレで無理をするのは禁物
筋トレで「力が入らない原因と対策」についてお話してきました。
力が入らない原因は色々と考えられますが、絶対に筋トレで無理はしないようにしましょう。
もし、無理をして大きな怪我でもしてしまえば、数ヶ月以上も大好きな筋トレが出来ない体になってしまいかねません。
絶対に無理をせずに、調子が悪ければ「軽めの重量でやる」や「思い切って筋トレを休む」などで様子を見ることも大切です。
筋トレを続けている限り、色々な問題は出てきます。
無理をせずに1つずつ問題を解決して、自分の経験値にしていきましょう。
まとめ
- 筋トレを続けていると、「何だか筋肉に力が入らない」「前回余裕だった重量が持てない」「あまり回数をこなせない」といった現象が起こる
- 筋トレで力が入らない主な原因は、「体重が減ったから」「糖質(炭水化物)が十分にとれていないから」「オーバーワークになっているから」「神経系が疲労しているから」「睡眠が十分にとれていないから」「筋トレが上達してきたから」「たまたま調子の悪い日だったから」などが考えられる
- 絶対に無理をせずに、調子が悪ければ「軽めの重量でやる」や「思い切って筋トレを休む」などで様子を見ることも大切
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