痩せるための方法として、筋トレを選択する人がいます。
確かに、筋トレをすればカロリーが消費されて体も引き締まってくるでしょう。
体の筋肉量が増えてくれば、基礎代謝が高まって少しずつ太りにくい体になってきます。
しかし、「痩せる」ということが目的であれば、筋トレは良い方法ではないかもしれません。
筋トレの主なメリットは「見栄えの良い体になる」と「太りにくい体になる」です。
痩せることを目的にするなら、筋トレだけではなく、有酸素運動や食事制限もバランス良く組み合わせていくことが大切です。
筋トレでの消費カロリーは微々たるもの
筋トレは強度の高い運動ですが、消費されるカロリーは微々たるものです。
例えば、体重60kgの人が30分間の筋トレをした場合を考えてみましょう。
一体、どれくらいのカロリーが消費されるのでしょうか?
今回は、軽・中等度のウェイトトレーニング(3.0METs)を行ったとして計算してみます。
1.05 X 1.5Ex X 60kg = 94.5kcal
体重60kgの人が、30分間の筋トレをして消費されるカロリーは「94.5kcal」です。
人間の体脂肪を1kg消費するために必要なカロリーは「7,200kcal」と言われています。
7,200kcal / 94.5kcal = 76.2日
筋トレだけで痩せようとした場合、体脂肪を1kg減らすのに約76日もかかる計算になります。
しかも、これは順調にいったときの計算です。
筋トレが出来ない日や、いつもより食べすぎてしまう日もあるでしょう。
その場合は、さらに痩せるための日数は増えてしまいます。
筋肉が増えると基礎代謝が高まるから痩せそうだけど?
確かに、筋肉が増えればそのぶん基礎代謝が高まります。
基礎代謝は、安静にしている状態でも消費されるカロリーです。
筋肉が増えて基礎代謝が高まれば、どんどん痩せていくようなイメージがあります。
しかし、筋肉1kgあたりで基礎代謝がどれくらい高まるのでしょうか?
筋肉1kgあたりでアップする基礎代謝は「13kcal」です。
筋肉を10kg増やしても、1日の基礎代謝は130kcalほどしか高まりません。
130kcalだと、コンビニのおにぎり1個分程度でしょうか。
ベテランのトレーニーでも、筋肉を1kg増やすのに1年かかると言われています。
少し筋肉が増えても、即効性が期待できるほど基礎代謝を高めることはできません。
筋トレ +有酸素運動+食事制限を組み合わせるのが最短
筋トレで痩せることは難しいというお話をしてきました。
では、どうすれば良いのでしょうか?
最短で痩せたい場合は、痩せるための3つのダイエット方法を組み合わせるのが最適です。
筋トレ
痩せることが難しい筋トレですが、長いスパンで見れば大きなメリットがあります。
例えば、5年かけて5kgの筋肉量を増やしたとしましょう。
筋肉5kg分の基礎代謝が増えるので、「13kcal X 5kg = 65kcal」と1日に65kcal何もしなくてもカロリーが消費されていきます。
そのが状態が1年続けば「65kcal X 365日 = 23,725kcal」と1年に23,725kcalが消費されます。
23,725kcalは脂肪3kg分に相当します。つまり、1年で脂肪が3kgつくのを防いでくれるのです。
数年という長いスパンで見れば、筋トレで得られるメリットは無視できないほど大きくなります。
また、筋トレはダイエットによって減っていく筋肉を維持する効果も期待できます。
人間の体は、脂肪だけを狙い撃ちで落とせるようにはできていません。
脂肪が減れば、同時に筋肉も減っていくことになります。
いくら脂肪が減っても、筋肉が少なければとても不健康な見た目になってしまいます。
健康的に痩せていくためには、脂肪を減らしながらも筋肉量を維持する必要があるのです。
筋トレをすることで、筋肉量の維持はもちろん筋肉量を増やすことも可能です。
有酸素運動
有酸素運動は、酸素と脂肪をエネルギーにして行う運動です。
脂肪を直接減らすことができ、無理なく長時間行えるという大きなメリットがあります。
私がオススメする有酸素運動は、「ウォーキング」です。
ウォーキングなら、日常生活でも無理なく自然と行うことができます。
例えば、駅やスーパーまでの道など、日常生活で歩く機会は多いですよね?
そんなときに、少し寄り道をしたり遠回りすることで、歩く距離と時間を増やすことができます。
どこかに出かけたついでに行えるのが、ウォーキングの大きなメリットです。
もちろん、何かのついででは無く、しっかりとウォーキングした方が効果的です。
時間があるときは、腕を大きく振ってウォーキングしていきましょう。
食事制限
痩せるためには、食事制限をすることが最も効率的です。
例えば、運動で100kcal消費するよりも食事で100kcalとらない方が簡単ですよね?
しかし、間違った食事制限をすればどんどん不健康になってしまいます。
では、どんな食事制限をすれば良いのでしょうか?
オススメの食事制限は、最も脂肪になりやすい「糖質」の量を減らすことです。
そして、必要量以上とりがちな「脂質」もなるべく抑えましょう。
減らした糖質と脂質の代わりは、肉や魚などのタンパク質で補いましょう。
つまり、「高タンパク質・低糖質・低脂質」にすることが効果的です。
完璧を求めないのがダイエットを長く続けるためのコツ
効率よく痩せるためには、「筋トレ」「有酸素運動」「食事制限」の3つのダイエット方法を組み合わせるのが最適だとお伝えしました。
3つのダイエット方法を、毎日完璧に行っていくのが理想です。
しかし、現実的にそんなことは不可能でしょう。
例えば、時間がない日は筋トレや有酸素運動はできないし、飲み会の日は食事制限ができません。
毎日完璧を目指していれば、達成できなかったときに大きくモチベーションを下げてしまいます。
モチベーションが下がると、ダイエットを続けていくことは一気に難しくなるでしょう。
ダイエットは長く続けなければ達成することはできません。
そのためにも、完璧を求めないことも大切です。
まったく頑張らないのはダメですが、ほどほどに頑張るぐらいの気持ちでやっていきましょう。
まとめ
- 筋トレは強度の高い運動だが、消費されるカロリーは微々たるもの
- 筋肉1kgあたりでアップする基礎代謝は「13kcal」ほどしかない
- 最短で痩せたい場合は、「筋トレ」「有酸素運動」「食事制限」を組み合わせるのが最適
- ダイエットを、毎日完璧に行っていくのは不可能
- ダイエットは長く続けていくためには、ほどほどに頑張るぐらいの気持ちでやっていくことが大切
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