筋肉を効率よく成長させるためには、筋肉を限界まで追い込む事が大切です。
そして、筋肉を限界まで追い込むためには「高重量」でのトレーニングが推奨されており、実際に多くのトレーニー達は「高重量」でのトレーニングを実践して筋肉を成長させています。
とはいえ、「高重量のトレーニングをしているのに、筋肉があまり成長しなくなった」といった悩みを持っている人も少なくありません。
そんな人は、一度、自分のトレーニングを客観的に見直してみる事をオススメします。
今回は、高重量のトレーニングで筋肉が成長しなくなった原因や、そんな時の対策について考えていきましょう。
高重量のトレーニングで筋肉が成長しなくなった原因と対策
早速ですが、なぜ高重量のトレーニングで筋肉が成長しなくなったのでしょうか?
その原因と対策について、1つずつ詳細を確認していきましょう。
【その1】フォームが崩れている
「一刻も早く筋肉を成長させたい!」と意気込むあまり、とてもコントロールできないような高重量で筋トレをしているかもしれません。
コントロールできない重量で筋トレをすると、当然ながらフォームが崩れてしまう原因になります。
フォームが崩れているなら、ターゲットの筋肉にかかるはずの負荷が「関節」や「骨」に逃げてしまう事になるため、筋肉が成長しなくなって当然だと言えるでしょう。
つまり、「高重量を意識するあまり、正しく筋トレができていない」のです。
高重量のトレーニングとは、「ギリギリ持ち上げられる重量で行うトレーニング」では無く「ギリギリフォームが崩れない重量で行うトレーニング」だと言えます。
「もしかすると、フォームが崩れているかもしれない!」と心配な人は、一度、鏡やスマホの動画撮影機能などを利用して、自分のフォームが崩れていないかをチェックしましょう。
自分では良く分からないのであれば、筋トレの上級者にチェックしてもらうのも良い方法です。
【その2】反動を使っている
「ウエイトを持ち上げる事」や「回数をこなす事」だけに集中していると、いつの間にか「反動」を使ってトレーニングをしてしまっている事があります。
「反動を使うのも技術の1つじゃないの?」と思う人も居るかもしれません。
確かに「チーティング」という反動を使ったトレーニング方法もありますが、これはあくまでも筋トレの上級者が、より筋肉を最後まで追い込むために利用する技術の1つです。
普通の人が「反動」を使って筋トレをしても、筋トレの効果が半減するだけだと言えるでしょう。
筋トレの効果を最大限に得るためにも、反動を使わずに1レップ1レップ丁寧に筋トレを行なっていく事が大切です。
【その3】筋肉の修復が間に合っていない
日本人は、筋トレをやり過ぎている傾向にあると言われています。
欧米のトレーニーたちと比べても、「筋トレの回数が多い」「筋トレが時間が長い」「休養日が少ない」などの特徴があるようです。
実際に、休み無く毎日のように筋トレをしている人も多いのではないでしょうか?
それで、しっかりと筋肉が成長しているなら問題ありませんが、そうでない場合は筋トレのボリュームを見直すことをオススメします。
そもそも、筋肉が修復されるためには相応の時間が必要です。
具体的には、筋トレで傷ついた筋肉が完全に修復されるには、「約48時間〜72時間」かかると言われているため、もし、毎日のように筋トレをしているとするなら、筋肉の修復が間に合っていないという可能性は十分にあります。
「毎日のように筋トレを頑張っているのに筋肉が成長しない」と言う人は、一度、筋トレの休養日を増やしてみてはいかがでしょうか?
筋トレのモチベーションが高く「毎日のように筋トレをしたい!」という人であれば、分割法などを利用して部位ごとに筋トレをしくのが良い方法です。
【その4】刺激に体が慣れてしまった
人間には、様々な事に適応していく能力が備わっています。
もちろん、筋トレも例外ではありません。
例えば、いつも同じ筋トレをして同じ刺激ばかりを体に与えていると、少しずつ体が慣れていってしまうのです。
筋肉を成長させるためには、筋肉に強い刺激を与えて「筋肉を成長させないと危険だ!」と、自分の脳に危機感を与える必要があります。
ところが、筋肉にいつも同じ刺激ばかりを与えていると「はいはい。いつもの刺激ね」と、脳は危機だと感じてくれなくなるでしょう。
脳が危機だと感じてくれなければ、やはり筋肉は思うように成長してくれません。
常に筋肉を成長させ続けるためにも、筋肉に新しい刺激を与えていく事が大切です。
では、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
一番簡単な方法としては、「定期的に筋トレの種目を変える」というのが良い方法です。
例えば、同じ「上腕二頭筋」を鍛える筋トレでも「ダンベルカール」「ハンマーカール」「ゾットマンカール」「ケーブルカール」「プリーチャーカール」など、様々な種目があります。
これらの種目を定期的にローテーションさせていく事で、常に新しい刺激を体に与え続けることができるでしょう。
とはいえ、色々と種目を覚えるのは大変です。まずは種目を2つだけ覚えて、それを1週間ごとにローテーションさせていくのはどうでしょうか?
【その5】レップ数が少なすぎる
いくら高重量で頑張ったとしても、レップ数やセット数が少なくては筋トレの効果が低くなるため、常に筋肉を成長させる事が難しくなります。
例えば、次のような筋トレをしていませんか?
そもそも、筋肉が最も成長しやすいレップ数は「10回前後」、セット数は「3〜5セット」だと言われています。
反対に言えば、筋肉を追い込むためには、それぐらいのレップ数とセット数が必要なのです。
とはいえ、高重量での筋トレが良くない訳ではありません。大切なのは筋肉を限界まで追い込むために、筋トレ全体のボリュームを増やす事です。
筋トレ全体のボリュームを増やすために、「重量」「レップ数」「セット数」「種目」などの組み合わせを工夫していきましょう。
筋トレ全体のボリュームを増やす事ができれば、自然と筋肉は成長してくるはずです。
自分にとって最適な筋トレを見付けるためにも、様々な組み合わせを試していきましょう。
【その6】ネガティブを丁寧にやっていない
筋トレの動作には、「アクティブ動作」と「ネガティブ動作」の2つの動作があります。
アクティブ動作とは「筋肉を縮めてウエイトを持ち上げる」という動作で、ネガティブ動作とは「筋肉を伸ばしながらウエイトに抵抗して元の位置に戻す」という動作です。
ダンベルを持ち上げる「アクティブ動作」の方が筋肉に刺激を与えることができるイメージがありますが、実はダンベルを下ろす「ネガティブ動作」の方が約1.3倍〜1.4倍もの刺激を筋肉に与えることができます。
つまり、筋肉を成長させるためには「ネガティブ動作の方が重要」なのです。
高重量のウエイトを持ち上げる事を意識しすぎていると、その重要な「ネガティブ動作」がいい加減になってしまうため、筋トレの効果が半減してしまいます。
筋肉を成長させるためには、「ネガティブ動作」こそ時間をかけてゆっくりと丁寧に行なっていく事が大切になります。
パンプアップはうまく筋トレができている目安
うまく目的の筋肉に強い刺激を与える事ができている時は、その筋肉が「パンプアップ」という状態になります。
ひとことで言えば、パンプアップとは「筋肉への血流が増える事で筋肉内の水分が増える事」です。
実際に、筋肉内の水分量が物理的に増えるため、ぱっと見でも「自分の筋肉が大きくなった」と直ぐに分かるぐらいに変化するでしょう。
この「パンプアップ」は、うまく筋トレができている目安になると言われています。
反対に言えば、筋トレをして「パンプアップ」していないなら、行なった筋トレのどこかに問題がある可能性が高いのです。
「パンプアップ」していない状態が続いているなら、自分の筋トレを見直してみましょう。
低重量での筋トレもやってみよう
パンプアップしない原因が分からない場合は、一旦、低重量で筋トレをしてみるのも良い方法です。
低重量で筋トレを行う事で、次のようなメリットを得ることができるでしょう。
いつもよりも低重量にする事で、少し余裕を持って丁寧に筋トレを行う事ができるようになります。
丁寧に筋トレを行う事で「高重量」の筋トレでは分からなかった「問題点」などを見付ける事ができるようになるのです。
実際に、私も筋肉の成長が鈍くなった時は、低重量での筋トレに切り替えて「フォーム」や「ボリューム」などを見直すようにしています。
低重量での筋トレで問題点を見付けて修正する事さえできれば、高重量での筋トレに戻してからもきっちりと筋肉が「パンプアップ」して再び筋肉が成長していくでしょう。
まとめ
- 筋肉を限界まで追い込むためには「高重量」でのトレーニングが推奨されてる
- 高重量のトレーニングで筋肉が成長しなくなったのは「フォームが崩れている」「反動を使っている」「筋肉の修復が間に合っていない」「刺激に体が慣れてしまった」「レップ数が少なすぎる」「ネガティブを丁寧にやっていない」などが原因である可能性が高い
- 「パンプアップ」は、うまく筋トレができている目安になる
- パンプアップしない原因が分からない場合は、一旦、低重量で筋トレをしてみるのも良い方法である
- 低重量での筋トレで問題点を見付けて修正する事さえできれば、高重量での筋トレに戻してからもきっちりと筋肉が「パンプアップ」して再び筋肉が成長していく
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