「とにかくカロリーを制限すれば痩せる!」ということは誰しもが思いつくダイエット方法の1つではないでしょうか?
実際に、私も何度か試したことがあります。
最初は順調に体重が落ちるのですが、毎回あるタイミングでピタリと体重が落ちなくなるのです。
それ以降は、さらにカロリーを制限しても大したダイエット効果は得られず、やがて途中でダイエットを諦めてしまいます。
一体どうして、こんなことが起こってしまうのでしょうか?
この問題は、ダイエットの基本的な知識を身に付ければ、簡単に解決することができます。
今回は、「カロリー制限をしても痩せない原因」や「誰もが知っておくべきダイエットの基本」について考えていきましょう。
カロリー制限しても痩せない原因は何なのか?
カロリー制限をしていても、途中で急に体重が落ちなくなることが多いです。
では、途中で体重が落ちなくなる原因は一体何なのでしょうか?
原因はいくつも考えられますが、主な原因について考えていきましょう。
体が省エネモードになった
カロリーを制限することで、体に入ってくるエネルギーが減ってしまいます。
体に入ってくるエネルギーが減らすことで、体に蓄えている脂肪を燃やしてエネルギーに変えるというのがカロリー制限の考え方です。
しかし、人間の体には状況に適応していく能力が備わっています。
つまり、体に入ってくるエネルギーが少ないという状況に適応してしまい、その状況の中で何とか生きていこうとするのです。
具体的には、体を省エネモードに変えて、少ないエネルギーを生命維持のために使い始めます。
体が省エネモードになれば、それだけ1日に消費するカロリーが減ってしまうでしょう。
そんな状況が続けば、カロリー制限をしても「摂取カロリー」と「消費カロリー」のバランスがとれてしまい、体に蓄えられている脂肪が燃やされることはありません。
太りやすい栄養素ばかりを食べていた
カロリーがある栄養素は、「糖質」「脂質」「タンパク質」の三大栄養素のみです。
実はトータルのカロリーが同じでも、三大栄養素によって太りやすさが異なります。
具体的には、最も太りやすい栄養素は「糖質」です。
つまり、いくらカロリー制限していても、糖質を多く含む物ばかりを食べていては、やはり太ってしまうでしょう。
白米やめん類など、私たちが日常的に食べている物には糖質が多く含まれています。
トータルのカロリーが低かったとしても、太りやすい糖質ばかりを食べていては、やはり痩せ続けることは難しいのです。
痩せ続けていくためには、太りやすい糖質の量や食べる機会を減らしていく必要があります。
栄養が偏ったものばかりを食べていた
ビタミンやミネラルなどの栄養素は、色々な食材に少量ずつ含まれていることが多いです。
カロリー制限をしようとした場合、どうしても食事の品数が減ってしまうことが多くなります。
食事の品数が減ってしまうと、「糖質」や「タンパク質」などの特定の栄養素にばかり偏りがちになり、ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足するでしょう。
どの栄養素が不足しても、人間の体はうまく機能してくれません。
体がうまく機能しなくなれば、それだけ基礎代謝が低下して、1日に消費されるカロリーが少なくなってしまいます。
結果的に、どんどん痩せにくく太りやすい体になっていき、やはりダイエットは途中でうまくいかなくなるでしょう。
誰もが知っておくべきダイエットの基本
カロリー制限をしても痩せない原因についてお話してきました。
カロリー制限というダイエット方法に限らず、ダイエットの基本を知っておかなければ、最終的にダイエットを成功させることは難しくなります。
ダイエットをするなら、必ず知っておくべきダイエットの基本について考えていきましょう。
同じカロリーでも栄養素によって太りやすさは違う
カロリーが同じでも、栄養素によって太りやすさは違うのです。
太りやすい栄養素は「糖質」で、太りにくい栄養素は「タンパク質」だと言われています。
糖質は血糖値を高める唯一の栄養素で、血糖値が高まることで血糖値を下げるためにすい臓からインスリンというホルモンが分泌され、結果的に体脂肪がつくられやすくなってしまうのです。
反対に、タンパク質は消化や吸収に食材が持つカロリーの約30%を使うので、同じカロリーをとったとしても体に入ってくるカロリーは約70%だと言われています。
例えば、300kcalのステーキと300kcalのうどんでは、ステーキの方が実際に体に入ってくるカロリーが少なくなるため、太りにくいと言えるのです。
また、タンパク質は血糖値を上げないため腹持ちも良くなります。
脂質も本来は太りにくい栄養素なのですが、1gで9kcalと高カロリーなのでダイエットには、あまり向いていないのではないでしょうか?
そのため、ダイエットをするなら、タンパク質を中心にとっていくのが一番良い方法です。
脂肪と一緒に筋肉量も減少する
人間の体は、脂肪だけを狙い撃ちで落とすことはできません。
脂肪が落ちれば、必ず一緒に筋肉量も減少していきます。
実は、基礎代謝は筋肉量に比例するため、筋肉量が減少すれば基礎代謝が低下して、どんどん痩せにくい体になってしまうのです。
そのため、ダイエットをするときは、筋肉量を減少させないために「筋トレ」をすることが大切になります。
ダイエットと筋トレを一緒に行うことで、筋肉量を維持しながら脂肪だけを落とすことが可能です。
基礎代謝は変動する
何もしなくてもカロリーを消費してくれる基礎代謝は、ダイエットの強い味方になってくれます。
しかし、その基礎代謝は、栄養状態や体調で大きく変動するのです。
例えば、体の栄養状態が悪くなっていれば、脳や内臓の働きが悪くなり、基礎代謝は低下します。
反対に、体の栄養状態が良ければ、脳や内臓は活性化して、基礎代謝が向上するでしょう。
つまり、ダイエット中でも体の栄養状態を良い状態に保たなければ、基礎代謝が低下してダイエットの成功率がぐんと下がってしまいます。
ダイエット中だからこそ、栄養のあるものを積極的に食べて、不足しがちなビタミンやミネラルなどの栄養素をとっていく必要があるのです。
極端なダイエットは失敗する
ダイエットを始めると、どうしてもすぐに結果を求めてしまいます。
そのため、「食べないダイエット」「糖質完全カットダイエット」「これだけ食べるダイエット」などの極端なダイエットをやってしまいがちです。
極端なダイエットの効果はすぐにでるかもしれませんが、やはり体の栄養状態が悪くなり、基礎代謝が大きく低下してしまいます。
そして、何よりも大きなストレスを抱えることになり、ドカ食いをしたりダイエットを中断してしまう原因にもなりかねません。
ダイエットは、長く続けていかなければ成功するのは難しいと言えます。
いきなり極端なダイエットを始めるのでは無く、自分に合った少ないストレスで続けられるダイエットを選びましょう。
運動での消費カロリーは微々たるもの
運動をすることで、ダイエットに効果的な消費カロリーを増やすことができます。
しかし、運動の消費カロリーは微々たるものなので、期待しすぎるのは良くありません。
例えば、体重60kgの人が30分間筋トレを行ったときに消費されるカロリーは、約94.5kcalです。
人間の体脂肪を1kg消費するために必要なカロリーは「7,200kcal」と言われています。
7,200kcal / 94.5kcal = 76.2日
筋トレだけで痩せようとした場合、体脂肪を1kg減らすのに約76日もかかる計算です。
ウォーキングを30分した場合でも、ほぼ同じような結果になります。
つまり、運動だけでダイエットを成功させるのは難しいため、ダイエットは「食事制限」と「運動」をセットで行うことをオススメします。
食事制限と運動をセットで行うことで、効率良くダイエットを続けていくことが可能です。
体を健康な状態に保ちながらダイエットをしよう
カロリー制限をしても痩せない原因と、誰もが知っておくべきダイエットの基本についてお話してきました。
ダイエットを成功させるためには、単純にカロリー制限をするだけでは無く、体の栄養状態を良くしたり、筋肉量を減少させないなどの工夫が必要になります。
つまり、体を健康な状態に保ち続けることがダイエット成功の秘訣です。
そのため、体を不健康にするようなダイエットや、大きなストレスを抱えるようなダイエットが成功することはありません。
体を健康な状態に保つことができるダイエットをやっていくことが大切です。
まとめ
- カロリー制限をしていても、途中で急に体重が落ちなくなる
- 体重が落ちなくなる原因は、「体が省エネモードになった」「太りやすい栄養素ばかりを食べていた」「栄養が偏ったものばかりを食べていた」などが考えられる
- カロリー制限というダイエット方法に限らず、ダイエットの基本を知っておかなければ、最終的にダイエットを成功させることは難しい
- 知っておくべきダイエットの基本は、「同じカロリーでも栄養素によって太りやすさは違う」「脂肪と一緒に筋肉量も減少する」「基礎代謝は変動する」「極端なダイエットは失敗する」「運動での消費カロリーは微々たるもの」などがある
- 体を健康な状態に保ち続けることがダイエット成功の秘訣
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