「糖質制限ダイエット」は、とても人気のあるダイエット方法の1つです。
しかし、「糖質」は体にとって重要なエネルギー源となる栄養素なので、極端な糖質制限をやりすぎることで糖質不足になってしまうと、体に大きな悪影響が出てしまうでしょう。
糖質制限ダイエットを始めてから、「集中力が無くなった」「疲れやすくなった」「体がだるい」などの状態が続いているなら、それは糖質不足が原因かもしれません。
体に悪影響を出さないためにも、糖質制限ダイエットは過度にやりすぎず、体への影響を観察しながら無理のないペースで少しずつ行っていくことが大切です。
今回は、「極端な糖質制限をすること起こる体からの危険信号」と「無理のない糖質制限をしていくための方法」についてお話していきます。
そもそも「糖質(炭水化物)」って何なの?
「糖質(炭水化物)」は、三大栄養素の1つであり、私たちの「脳」や「内臓」、「筋肉」を動かすためのメインエネルギーになる栄養素です。
そして、その「糖質」は基本的には食べ物から摂取する必要があります。
一方で、エネルギーとして使われなかった糖質は「体脂肪として蓄積される」という特徴があるため、必要以上に摂りすぎることで余計な体脂肪がついてしまい、肥満の原因になってしまいます。
とはいえ、糖質をまったく摂らなければ、脳や内臓、筋肉を動かすためのエネルギーが不足することになり、私たちの体に悪影響が出てしまうでしょう。
そのため、「糖質は適度に摂る」という事が、スタイルや体調を維持するためにも大切なのです。
糖質制限ダイエットのやりすぎは危険
「糖質制限ダイエット」は、体脂肪になりやすい「糖質」の摂取量を故意に制限することで、体についた余計な脂肪を効率的に落としていくことが出来るダイエット方法です。
そして、直ぐにそのダイエットの効果を実感しやすいため「もっと早く体脂肪を落としたい!」とついつい欲が出てきてしまう人が多いのではないでしょうか?
最初は軽めだった糖質制限が、少しずつエスカレートしていくことになります。
そして、体には少しずつ糖質不足による悪影響が出てくるでしょう。
しかし、実際には「ダイエットをすれば、多少は体がつらくなっても仕方がない」と考える人が多いため、糖質不足が原因で体が弱っているという結論には至りません。
仮に、体が弱っていることに気が付いたとしても、すでに十分な結果を出している糖質制限ダイエットをやめることは難しいのではないでしょうか?
とはいえ、体が弱っている状態では基礎代謝が低下してしまうため、ダイエットの効果が少しずつ低下していくことになります。
そんな状態のままダイエットを続けていても、うまく痩せていくことは難しいでしょう。
ダイエットをうまく成功させるためにも、自分の体が糖質不足で弱っている事を把握して、しっかりと対策していく必要があります。
では、糖質不足になる事で、体からはどのような危険信号が発せられるのでしょうか?
糖質不足による、体からの主な危険信号についてピックアップしてみました。
糖質は、脳や内臓、筋肉のメインエネルギーになる栄養素です。
糖質が不足することで起こる分かりやすい危険信号としては、「集中力の低下」「イライラする」「疲れやすい」「甘いものが欲しくなる」などでしょうか。
このような状態が続くようなら、ダイエットをするどころか楽しく毎日を送ること自体が難しくなってしまいます。
一旦、糖質制限を中断して、まずは体の糖質不足を改善するべきです。
どんな糖質制限ダイエットをしていけば良いのか?
「糖質制限ダイエットのやりすぎは危険」というお話をしてきました。
とはいえ、糖質制限ダイエットのやりすぎが良くないというだけで、糖質制限ダイエット自体はとても効果的なダイエット方法だと言えます。
では、どんな糖質制限ダイエットをしていけば良いのでしょうか?
私がオススメするのは、次のような糖質制限ダイエットです。
【その1】糖質の量を少しずつ減らしてタンパク質の量を増やす
短期間で痩せようと焦りすぎずに、食べる糖質の量を少しずつ減らしていきましょう。
例えば、毎日食べている白米の量を一口分ずつ減らしていったり、パスタやうどん、パンを食べる機会を減らしていくのはどうでしょうか?
少しずつ糖質の量を減らしていくことで、体が糖質不足になることを防ぐことができます。
とはいえ、単純に食べる量を減らすだけでは、お腹が空いてストレスが溜まるかもしれません。
そんな時は、「糖質」の代わりに「タンパク質」を多く含む食材を食べましょう。
糖質とは違い、タンパク質は消化や吸収すること自体に多くのカロリーを消費するため、「体脂肪になりにくい」という特徴があります。
また、糖質に比べると栄養価の高い食材が多く、腹持ちも良いというメリットまであるのです。
まさに、ダイエットには最適な栄養素だと言えるのではないでしょうか?
体に悪影響が出ないペースで糖質の量を少しずつ減らしていき、糖質を減らした分だけタンパク質の食べる量を増やしていくことで、無理なく糖質制限ダイエットを続けていくことができます。
もし、糖質不足による体への悪影響が出てくるようなら、一時的に糖質の食べる量を増やすなどの調整をしていきましょう。
【その2】糖質を最後に食べる
なぜ、「糖質」は体脂肪になりやすいのでしょうか?
結論から言えば、「糖質を食べることで血糖値が上がり、インスリンの効果により糖が体脂肪として蓄えられやすくなる」というのが理由です。
「糖質を食べて血糖値が上がる」ということがトリガーとなり、結果的に体脂肪がつきやすくなってしまいます。
では、糖質を食べても血糖値が上がらない方法があれば万事解決ですよね?
もちろん、そんな都合の良い方法は無いのですが、血糖値の上昇を緩やかにできるという方法はあります。
やり方はとても簡単で、「糖質を最後に食べる」という単純な方法だけで、血糖値を上がりにくくする効果が期待できます。
これは、糖質以外のものを先に食べておくことで、それらが堤防の役割を果たしてくれることになり、結果的に糖質の消化や吸収を緩やかにしてくれるのです。
糖質の消化や吸収が緩やかになれば、それだけ血糖値の上昇も緩やかになり、結果的に体脂肪がつきにくくなります。
なるべく、糖質は最後に食べるようにしましょう。
【その3】GI値の低いものに置き換える
「糖質を最後に食べる」という以外にも、血糖値の上昇を緩やかにする方法はあります。
それは、食べるものを「GI値の低いもの」に置き換えるという方法です。
GI値とは、「Glycemic Index」の略でグリセミック指数と呼ばれています。
GI値は、食材や食品ごとに設定されている数値で、簡単に言えば「血糖値の上がり具合を指数で表したもの」です。
例えば、白米のGI値は「84」で、玄米のGI値は「56」なので、白米よりも玄米の方が血糖値の上昇が緩やかだという事を表しています。
つまり、「GI値の高いも」のよりも「GI値の低いもの」を優先して食べることで、結果的に体脂肪が付きにくくなるのです。
GI値を利用して、同じ種類の食材や食品に置き換えるだけでも、ダイエット効果が期待できます。
たとえば、「白米(84)→玄米(56)」「食パン(91)→ライ麦パン(58)」「うどん(80)→そば(59)」などに置き換えていくことで、食事の量や満足度を減らすことなく、ダイエットを続けていくことが可能です。
とはいえ、自分の好きなものが食べられないという状態が長く続けば、ストレスが大きく溜まってしまうため、とてもダイエットを続けていくことが出来ません。
無理のない範囲で、GI値の低い食材に置き換えていきましょう。
糖質制限だけがダイエットではない
ダイエットの効果は、人によって異なります。
さらに、人によって性別や体重、生活スタイルなども違うため、糖質制限ダイエットが自分に合っていないという可能性も十分にあるのです。
自分に合っていないダイエットにこだわりすぎると、どんどんダイエットがエスカレートしてしまうことになり、最悪の場合は体に悪影響を出す結果になるかもしれません。
幸いなことに、糖質制限だけが唯一のダイエット無く、ダイエット方法は無数にあります。
糖質制限ダイエットを頑張っても効果が出ない場合は、自分に合っている他のダイエット方法を探してみるのが一番の近道かもしれません。
まずは、簡単なダイエット方法から試していき、自分に合ったダイエットを探してみましょう。
まとめ
- 糖質は体にとって重要なエネルギー源となる栄養素なので、極端な糖質制限をやりすぎることで、体に大きな悪影響が出る
- 糖質には「体脂肪になりやすい」という特徴があるため、必要以上に摂りすぎることで余計な体脂肪がついてしまい、肥満の原因になる
- 「集中力の低下」「イライラする」「疲れやすい」「甘いものが欲しくなる」などの状態になるようなら、糖質制限を一旦中断する
- オススメの糖質制限ダイエット方法は、「糖質の量を少しずつ減らす」「糖質を最後に食べる」「GI値の低いものに置き換える」などがある
- 糖質制限ダイエットが自分に合っていない可能性もあるので、自分に合ったダイエットを探していくことも大切
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